第11回は、初の名古屋開催となり、名古屋市内を今も流れる堀川と中川運河をクルーズしました。専門家の解説を受けながら、「ものづくり名古屋」と関りが深い木曽の木材などを運んだ舟運(しゅううん)=「水の文化」に、船の上から触れてみました。ルートには、水のエレベーターといわれる閘門(こうもん)も体験出来、興味深い一日となりました。
今回のイベントは一般社団法人中川運河キャナルアートの協力のもと、中川運河・名古屋港エリアで開催された「世界運河会議プレイベント」プログラムの一部として実施されました。
一般社団法人 中川運河キャナルアート 理事
川地建築設計室 主宰
川地 正数(かわち まさかず)さん
平成18年に大成建設(株)を定年退社後、川地建築設計室を主宰。
一方で、三重大学・中部大学・名古屋学芸大学の非常勤講師を歴任し、72歳の現在も設計業務を本業としながら、一般社団法人中川運河キャナルアートにボランティア活動として所属し、中川運河の再生に向けての活動を展開している。
水辺とまちの入口研究所共同代表
ナゴヤSUP 推進協議会事務局長
井村 美里(いむら みさと)さん
堀川と中川運河が交わる松重閘門近くで生まれて以来、現在まで名古屋在住の生粋の名古屋人。専門は建築、まちづくり。もっと名古屋の水辺の魅力を伝えたいと、納屋橋や堀川、水辺の活動に取り組む。水辺とまちの入口研究所共同代表、ナゴヤSUP推進協議会事務局長、水辺ラブリストとして活動しながら、普段は公務員として名古屋市を支えている。
名古屋発展の中心である納屋橋からスタートして、堀川を下っていきました。堀川は江戸時代から昭和中頃まで、木材や穀物などを運ぶように利用され、名古屋の発展を支えてきた運河です。
とても多くの船が往来していた堀川は、高度経済成長期頃に非常に汚れてしまいました。水質の悪化が昭和40年代にピークに達しましたが、近年、水環境や水質改善の活動が展開されている為、以前よりきれいになっています。
堀川と中川運河を結ぶのは、中川通船門です。この通船門は水位差のある名古屋港と中川運河を船で通航できるように整備されました。通船門があるため、中川運河の水位は一定に保つことが出来ています。驚いたことに、名古屋港の水位は2.6mまで上がる時がありますが、中川運河の水位は高くても0.4mまでしか上がらないそうです!
中川運河は幅が広くて、水面と水際の地面がとても近いです。その特徴を活かし、にぎわいをもたらす運河への再生計画が期待されています。
「船で堀川と中川運河をクルーズするのが初めてで楽しかったです。それに説明がついていて、とても丁寧でわかりやすかったです。とても面白かったです。」
「今まで向も知らずにいたことの多さに気づいた。堀川の運河により親しみが湧いてきた」
「中川通船内で排水する時、早い排水時間には感心しました。初めての経験で興味深かった」
「堀川と言えば汚い、汚れているというイメージでしたが、水も臭くなく意外であった!」