水の文化資料室
水みず探検隊

大切な水を探検

水みず探検隊

蛇口の水はどこからくるの?住んでいる地域で、身近に利用できる水はあるかな?といった現代生活で忘れられがちな側面を、大人と子どもが一緒になって見直す体験型のワークショップ「水みず探検隊」を実施。そのノウハウをワークブックにまとめました。

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実施の動機

ミツカン社員参加型のプログラム
ミツカン水の文化センターでは、さまざまな「水」と暮らしのかかわりを、機関誌『水の文化』や、ホームページ、イベントなどの形で社会に対し紹介してきました。しかし、社内に目を向けたときに、今ひとつ浸透していないのが実情でした。社員一人ひとりが意識を持って、何らかの形で水にかかわる社会貢献活動に参加するための手法を検討したのが、「水みず探検隊」を始めたきっかけです。
蛇口から水が出るのは当たり前?
このワークショップは、ミツカン水の文化センターの企画メンバーとしてご協力いただいていた京都精華大学教授・琵琶湖博物館顧問(2002年当時2006年より滋賀県知事)嘉田由紀子さんのアドバイスを受け、「水みず探検隊~もしも蛇口が止まったら」といったテーマで企画されました。水の大切さをストレートに意識するために、水道の蛇口から水が出るという前提を覆し、蛇口からの水が止まるという設定をしました。
家族みんなで地元の歴史を発見
ミツカングループ本社のある愛知県半田市は、昔から水に苦労した歴史があります。農家でも溜め池を利用しないと作物がつくれず、今でもたくさんの溜め池が残っています。水道以外の水でどんな水が使えるのか調べてみることは、地元の歴史をまるごと発見することにつながるのではないか、という期待から、半田市をフィールドとして社員に参加を呼びかけました。
大人から子どもまで、家族みんなで参加できるように実施時期を夏休みに設定し、半田周辺の井戸や里山、溜め池などをめぐって、水と暮らしの歴史に触れてもらいました。発見した場所はどんな所か、どんな自然が半田に残っているのか、また、発見した水は飲めるのか、併せてミツカングループの工場などの排水はどうなっているのか、など大人にとっても大きな「気づき」が与えられました。
みんなの町でも水探検
水みず探検隊は、2002年から 2004年まで計3回実施されました。当初の期待以上に、参加した人それぞれに「水」というテーマの奥深さ、「水」に対する思いが心に響いたと考えています。自分が暮らしている地域を探検することで、新たな発見と出合って、気づきや地域への愛着につながっていくことが期待できます。是非とも、ワークブックを皆様にも活用いただき、ご意見をいただければ幸いです。

実施概要

第一回
開催日
2002年8月24日
探検コース
大谷地コース: 半田と亀崎に跨る里山・ため池が散在するエリア
板山コース: 半田西方の農村・ため池が広がるエリア
まちなかコース: 半田駅周辺で井戸を探検するコース
水先案内人
小坂育子 水と文化研究会
第2回
開催日
2003年8月23日
探検コース
半田市及び阿久比町エリア。阿久比川、矢勝川、福山川の三つの流域を調査。
第3回
開催日
2004年8月28日
探検コース
阿久比川流域。半田市観光課と商工会議所青年団の協力をもとに、一般市民を公募して行ないました。

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