機関誌『水の文化』は、1999年(平成11)1月創刊。
年3回発行し、創刊以来「人と水」、「人と人」のかかわりの中で生み出された、
知恵や地域固有の習慣に光を当てた取材を続けています。
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水面を叩くような強い雨もあれば、木々の葉をしっとり湿らすような雨もある。川を流れる水は、瀬では激しく泡立つが、淵では渦を巻きゆったり流れる──。多彩な表情を見せる水は、さまざまな芸術作品に用いられてきた。水は、表現者たちが心情やメッセージを伝えるのに適しているのだろう。
3年前から始まったコロナ禍において、不幸なことに一部の芸術は不要不急と言われてしまったが、コロナ禍で浮かび上がった今の社会の課題を乗り越えるためには、過去の延長線上ではない新たな思考や哲学が必要となる。
そこで存在感を増しているのが芸術だ。人びとの心を揺さぶり、時には価値観を変えるほどの感動や衝撃をもたらす芸術こそ、私たちにとってなくてはならないものだ。
自らの思いを水に託して作品にした表現者、そして日本古来の芸術を思索する研究者に話を聞いてみよう。そこにはきっと、これからを生きるための手がかりがあるはずだから。