里山や里海だけではなく、暮らしとかかわるすべての水循環の経路を私たちのセンターでは「里川」と呼んでいます。いろいろな里川を発見しその価値を身近に感じたい! ということで、第1回の里川文化塾に選んだフィールドは府中用水(東京都)です。
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講師
くにたち郷土文化館学芸員
齊藤 友里加 さいとう ゆりか
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プログラム
府中用水と生き物と農業の関係
知ってましたか?
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ワークショップリーダー齊藤さんから、府中用水の歴史や豊かな生態系、そして、生態系維持には用水を利用している都市農業者が大きな役割を果たしていることを紹介していただきました。
府中用水を歩いてみる
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国立(くにたち)というと、多摩地域でも閑静な住宅街で有名。しかし、ハケ(河岸段丘の崖線)の下には、現役の農業用水が生きていました!
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湧水と玉川からの水が合流するスポット「矢川おんだし」。左側から流れるのが多摩川の水。右奥から流れるのがハケ(河岸段丘の崖線)からの湧水。水の色の違いが、はっきりとわかります。
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くにたち郷土文化館とボランティアスタッフによる「ハグロトンボ調査隊」と遭遇。また、用水に棲む生き物を、その場で捕まえて観察しました。
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とにかく湧水がきれい。子どもの遊び場、野菜の洗い場として使われているそうです。
印象に残ったことを
地図に書き込んでみた
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写真とコメントを地図に貼っていきました。
再度、府中用水へ
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午後は、住宅街を流れる用水に沿って、歩いてみました。
最後に意見交換
江戸時代からの旧家をリフォームしたコミュニティスペース「やぼろじ」で意見交換。地図に観察内容や意見を記入し、「100年後の府中用水」について意見交換を行ないました。
「このままの姿で残ってほしい」というのが、参加者全員の意見。
しかし、一方では、「農業者が減って維持が不可能になるのでは?」、「企業が進出した土地では、用水が暗渠化している」「用水の用途を変えるのは簡単ではない」など、いくつもの意見が出されました。
府中用水を"使う"ことが、結果として府中用水を"守る"ことにつながるわけですが、立場によって異なる考えを、いかに調整していったらいいかという課題が残ります。里川の可能性とともに、実現への課題を実感する学びのときとなりました。
資料
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散策マップ 午前の部(A1サイズ 白地図)
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散策マップ 午後の部(A1サイズ 白地図)
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どっこい用水は生きている ~都市農業と生き物たち~ (くにたち郷土文化館 企画展冊子)
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里山だいすきガイドブック (くにたち郷土文化館 ミュージアムグッズ)
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機関誌『水の文化』38号
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水みず探検隊ハンドブック
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