地図には、さまざまな事柄を、言葉を超えて伝達する力があります。
『水の文化』でも、今までたくさんの地図を使って、紙面を構成してきました。
一般的に地図といえば、地理情報を図に落とし込んだもの、と考えがちです。
しかし、旧版地図との比較で経年変化を表わしたり、曼荼羅(まんだら)図のように、現世と来世といった世界観を表わしたものもあり、地図の範疇はとても幅が広いのです。
また、地図は時代の要請に沿って、その有り様を変えてきました。
わかっているようで、よくわからない地図のこと。
デルタに発達した都市「広島」を地図から見つめ直すことで、地図の持つ奥深さを探ります。
茨城県つくば市にある国土交通省国土地理院「地図と測量の科学館」で開催された第14回全国児童生徒地図優秀作品展。文部科学大臣賞に輝く、岐阜大学教育学部附属小学校4年生(当時)松永悠彦君の作品。 動機、課題、予想、方法、活動、結果、考えたことと感想、というアプローチこそ、当『水の文化』が学ばなければならない大切なスタンスだ。松永君のような存在が、水とともに生きる新たな社会をデザインしてくれると、切に期待する。