排水という言葉は、目の前から水を排除するという意味です。
ところが、使えない水とか、汚れた水とかいう意味が、いつの間にか忍び込んできました。
天から降ったきれいな水も、私たちが台所や風呂やトイレで流した水も、排水溝に吸い込まれると廃水になるのでしょうか。
今ではほとんどの人が、排水を廃水と思っています。
人間が生きていくためには、廃棄物を生み出さざるを得ません。
しかし、簡単に捨て去っていいのかという自問が、今、おのおのの胸の内に生まれつつあるような気がします。
排水を廃水にしないために、何をしたらいいのか。
捨てること、利用すること、そして生きることのつながりをもう一度、見つめ直してみたいものです。
写真:東京都小平市公共下水道管理センター 「ふれあい下水道館」B2展示室