江戸時代の浮世絵には、さまざまな水の風景が描かれています。
水のある所には豊かな生態系が育まれ、魅力ある場がつくられていました。
そうした所に人が集い、名所となっていったのです。
現在の都市公園のいくつかは、そうした名所のルーツを受け継いでいる場所です。
しかし多くの都市公園では、衛生と危険防止の観点から水を締め出してしまいました。
近代化の過程で減ってしまった都市の水面は、
公園によって補われることはなかったのです。
持続可能な都市像が模索されている今こそ、都市の水循環を回復する場をつくっていかなくてはなりません。
水と土と緑という、分ち難い存在を内包する
都市公園は、その可能性を持っているのです。
訪れる人、観光客にとってのハレの温泉も、受け入れる人、地元にとってのケの温泉も、どちらも同じように大切なことではないでしょうか。
岐阜県各務原市市民の森