日本の温泉文化は「保養」に端を発し
養生や旅の楽しみ、宴会にまで裾野を広げてきました。
保養とは、本来持っている自然の力を無理せず使い、気を養おうという日本流の考え方で、ヨーロッパの「治療の湯」とは微妙に違うものです。
現代の温泉にはたくさんの魅力があり、人によって、求めるものも多様化していますが、やはり今でも「温泉に行こう」という計画は、気持ちをワクワクさせます。
これからの温泉は、ワクワクしながら使い続けることで一元的でない多様な魅力を備え、地域と人、人と人を結ぶきっかけになるかもしれません。
訪れる人、観光客にとってのハレの温泉も、受け入れる人、地元にとってのケの温泉も、どちらも同じように大切なことではないでしょうか。