2004年03月29日
佐伯 順子
さえき じゅんこ
同志社大学文学部社会学科教授
まず、遊廓の簡単な仕組みを説明しましょう。もともと茶屋とは休憩所のことで、よしず掛け程度の簡単なものから始まりました。街道筋などにできた茶一碗だけ出すその茶屋が、団子なども供するようになり、江戸中期になる...
2004年03月29日
黒川 光博
くろかわ みつひろ
虎屋17代当主代表取締役社長
当社は創業480年となる和菓子店です。室町時代に京で商いを始め、明治維新のときに東京に移ってきました。当時の店主、12代光正は、明治天皇のお供をして未知の土地東京へ向かうのか、それとも京都に残るのか、大変...
2004年02月10日
佐藤 仁
さとう じん
東京大学大学院新領域創成科学研究科助教授
最近では、水も森も、地球規模での「稀少資源」と呼ばれます。そして、この枯渇するかもしれない稀少資源を、地域の共有資源「コモンズ」として守れないものかと議論されています。しかし、そもそも「資源」とは何のことなのか。今...
2004年01月13日
山口 昌伴
やまぐち まさとも
GK道具学研究所長・道具学会事務局長
『台所空間学』『日本人の住まい方を愛しなさい』等の著書で、かねてより日本の台所のありかたに警鐘をならし、「住まいの中の水系を考えなさい」と訴えてきたのが山口昌伴さんです。今回は、その山口さんに、台所に興味をもったき...
2003年12月19日
鈴木 理生
すずき まさお
都市史研究家
住宅史、建築史、土木史など、都市のハードの歴史はよく目にします。しかし、日頃なかなか目にしないのが都市のソフトの歴史です。コミュニティを機能させるためにどのようなしくみがあったのか、都市で暮らす上でどのようなルール...
2003年11月28日
安室 知
やすむろ さとる
国立歴史民俗博物館助教授
稲作の合間に水田で魚を獲ったり、飼ったりする。あるいは農作業の合間にカモ猟を行う。このように、仕事の「合間に」いろいろな別の生業を行う。こんな生活スタイルがかつてはありました。水田漁撈の調査を中心に日本全国を回り、...
2003年11月17日
森 まゆみ
もり まゆみ
作家 地域雑誌『谷中・根津・千駄木』編集人
東京・上野の北に広がる「谷中(やなか)・根津(ねづ)・千駄木(せんだぎ)」地域、通称「谷根千(やねせん)」は、かつて流れていた藍染(あいぞめ)川の周りに広がった都市の記憶が残る場所です。この地で、地域雑誌...
2003年11月17日
編集部
かつての日本には水車が多数見られた。灌漑、揚水、製粉、発電…。水車は川や用水路から水力エネルギーを利用する貴重な地域資産だった。その水車を復元し、実際に取り付けて水車づくりの知恵を伝えているのが、佐賀県相...
2003年11月17日
高橋 裕
たかはし ゆたか
東京大学名誉教授、国際連合大学上席学術顧問、世界水会議理事
川と都市は常に一体である。両者が融合してこそ、その都市は生気に満つ。セーヌ川無しにパリは語れない。同じくテームス川とロンドン、ウィーン、ブダペストとドナウ川、ワシントンとポトマック川。東洋ではその融合の様...
2003年11月17日
鷲谷 いづみ
わしたに いずみ
東京大学農学生命科学研究科教授
水の恵みの多くは、生きものを介して成り立っています。現在はそのような意識がなくなってきていますが、川も生きものを媒介とした存在としてとらえることは当然のことと思います。江戸という都市が成立したのは、氾濫原...